読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ニャンジャ小屋

ニャンジャの隣にはサツマイモが転がってるだけ…。

夕凪の街 桜の国を読んで思ったこと

 僕はついに、「夕凪の街 桜の国」を読んだ!

f:id:nekokuro2510:20160701053217j:plain

 

つい先日、もてらじブログ村民のnyoro88さんが、送ってくれたんです!

nyoro88.hatenablog.com

nyoro88さんにはこれまでも何度も励みをいただいております。非常にありがたいですニャ(^^)/ほんと、励みが届くとそのたびに嬉しいですニャ。。

 

で、今回いただいた「夕凪の街 桜の国」は、もうずっと前から読みたい漫画でした。

はじめてその作品を知ったのは、雑誌の「ダ・ヴィンチ2007年8月号」でした

f:id:nekokuro2510:20160701162432p:plain

こうの先生の「夕凪の街 桜の国」が紹介されてたんだニャ~。。

 

それ以来、僕はこうの先生のマンガが好きになった。「さんさん録」はもう読みました。

こうの先生の絵は、はっきり言うと、あんまり上手くない*1…でも、「夕凪の街 桜の国」を初めて読んだときは、衝撃的でした。

 

 僕は、この作品を読むまでは、広島の人たちは、戦後になったらもう原爆を落とされたことなんて忘れて、平和に暮らしてるものだと思っていました。

でも実際は、忘れたんじゃなくて、「ワケが分からない」ってことだったんだ。

戦争中とはいえ、アメリカが空の上から「原爆」を落として、広島の街そのものを消滅してやろうなんてことを、たぶん誰も想像してなかったと思います。

でも、アメリカは実際に実行したんだ。

アメリカは、もし原爆を落としたら、どうなるかってことは分かってたと思います。それでもやったのは、広島の人間など死んでしまえばいいと思ったから……。

 

皆実は作中で、あの日のことを何度も思い出します。

「ぜんたいこの街の人は不自然だ 誰もあのことを言わない

いまだにわけが分からないのだ」って。

予想外のことが起きると、それが現実なのか夢なのか、分からなくなることってあるけど、「原爆」のことは、人間が理解するにはあまりにも大きすぎたんだ…。

だから広島の人たちは、昭和20年に起きたことは、誰も言わない。

もしかしたらあれは、映画か何かの話だったんじゃないか…と。

忘れたわけじゃなくて、あの日起きたことが現実だと思えないだけだったのか…

 

打越さんが皆実とキスする場面では、橋に死体が転がっていて、下の川には、人の死体がたくさん浮いてる絵が描かれています。

それは、昭和20年、広島に原爆が落とされた直後の景色……

 

皆実は、自分が幸せを感じるたび、その日の広島に戻ってしまうという、考えにとらわれていました……あのとき、大勢死んだのに、自分だけが幸せになっていいのか?と…

 

でも、打越さんは皆実に「生きとってくれてありがとうな」って言いました…

f:id:nekokuro2510:20160702150143j:plain

 

f:id:nekokuro2510:20160702150302j:plain

やっぱり僕はこの場面が一番好き!

打越さんが男前すぎる!?

このとき皆実は、初めて幸せになれたんじゃないかと思います。

 

 でもその次の日から、皆実は体調を崩して会社を休みます。

そして、昭和30年、皆実は原爆症を発症して、亡くなります。

 

皆実は死ぬ直前に、花を持ってきた人を見た。

もしかしたらそれは、将来の皆実の姿だったんじゃないかって思いました。

もしもこんなんじゃなかったら、きっと幸せな暮らしができたかもしれないのに…そのときの自分はどんな風になってるかな…?

って??

皆実はそれから、目が見えなくなって、亡くなりますけど、この作品を読み終わった後は、不思議な気分になりました。

人が死ぬときって、悲しいというより、嫌な気分になります…分かりやすく言うと、口の中が血の匂いでいっぱいになるような…?

つまり…「最悪」ってことだニャ(-_-;;)

 

物語は「桜の国」へと続きます。

 

「桜の国」は「一」と「二」に分かれてました。

一のほうは、登場人物紹介みたいな感じ?舞台は昭和62年の東京です。

主人公は、「石川七波」です。七波は、平野皆実の弟の「石川旭」の子です。

でもなんで、皆実の苗字は「平野」なのに弟の旭は「石川」なの??って最初思ったけど、詳しくはこの図を見てニャン。

 

f:id:nekokuro2510:20160702152734p:plain

桜の国(一)はページ数も少なかったので、これといったことはなかったですニャ~。

でも、実は七波たちには、重要な事情があって…

 それは桜の国(二)で描かれます。

 

桜の国(二)は、2004年の東京と広島が舞台で、原爆に大きな関わりのある家族の話です。

七波の母親の「京花」は、原爆によって被爆した過去があります。

そして、七波が小学生だったころ、それが原因で亡くなってしまいます。

戦後の広島では、被爆者は差別されていたらしいですが、この作品でも、七波の弟の「凪生」は被爆二世ということで、結婚を相手の両親から反対されます。

2004年でも、まだ原爆によって影響されるなんてことが、本当にあったのかと思うと、原爆で犠牲になった人はもちろん、生き残った人たちも決して、楽じゃなかったんだ…と思った。

 

この物語を通して、一番つらい経験をしてるのは、皆実や旭の母親の「平野フジミ」だと思いました。

フジミは、原爆によって旦那さんと、娘3人を亡くしました。それでもう、知ってる人が死ぬのは見たくないと言って、フジミは旭が被爆者の京花と結婚することを反対してました。でも結局旭は京花と結婚して、その後京花もまた、フジミが不安してた、原爆症によって亡くなりました…。

フジミは80歳まで生きましたが、たぶんフジミも、被爆してたんじゃないかと思います。でもなぜか自分だけが長生きして、ほかの人たちはみんな原爆症で亡くなって…

フジミはその運命を恨んでいるようでした…。

 

桜の国は、夕凪の街よりギャグっぽく描かれてるけど、読み終わったあとはなんだか、ずっしりと重いものを背負わされた気がします。

「原爆の犠牲者」と、ひと言で済まされることじゃない!っていうことを思い知った。

 

 

最後に言うのもなんだけど、桜の国(二)は、どことなく百合っぽい要素があったと思います!(^^)!

七波の親友だった東子さんとか…

f:id:nekokuro2510:20160702161114j:plain

最後に会ったのは17年前と、はっきり覚えてるあたり、たぶんこの人七波のこと好き!?…にやにや

あと、七波と2人でラブホテルに行く場面とか、多分こうの先生わざとやってる?!

 

百合もいいよニャ~。。

こうの先生の「街角花だより」も、百合だと噂されてるので、ぜひ読んでみたいですニャ。

 

ニャンジャ。

*1:-_-;;